チェンマイでカフェを営むサワンさんのコーヒー農園視察
チェンマイ坂田チェンマイでユニークなカフェを営むサワンさんにコーヒー農園へ連れて行ってもらいました。
その時の視察メモを備忘録として残します。
サワンさんとは？
サワンさんは、チェンマイで「Nomad Coffee」を運営しています。
サワンさんはカフェを単なるコーヒー販売ではなく、”自由でシンプルなライフスタイルを体現するプロジェクト”として位置づけています。
サワンさんは、自転車で世界中を旅しており、各地の文化や人々との出会いから得た経験から、「Small is beautiful」という理念を信条にしています。
大規模なチェーン展開よりも、丁寧に淹れた一杯のコーヒーと、お客さんとの会話を大切にしています。彼にとっての成功とは、売上や規模ではなく、日々の仕事を楽しみ、周囲の人々に幸福を届けることです。
Nomad Coffeeは、タイ人からタイ人以外の方まで常連さんで賑わっており、地域社会における温かなつながりを築く場となっています。
また、サワンさんの人柄と情熱が、多くの人々の共感を呼び、Nomad Coffeeを特別な存在にしています。
詳しい経歴については、岡本麻里さんのブログ からどうぞ。
サワンさんのコーヒー農園
サワンさんのコーヒー農園は、チェンマイ県とチェンライ県の県境に位置しています。チェンマイ市内からは車で40分程度です。
サワンさんの農園には、約2,000～3,000本のコーヒーの木が植えられています。5年前に、近くの村の方がコーヒー農園を続けることができなくなってしまった際に、カフェを始めていたサワンさんが買い取ったそうです。
サワンさんの農園では、アラビカ種の豆が育てられています。アラビカ種の中でも、ティピカ、ゲイシャ、ブルボンなどの種類があります。
豆の種類は葉の形や大きさ、色づき方によって見分けることができます。葉が長い品種もあれば、葉が横に大きく広がったモノもあります。
サワンさんは、化学肥料を使わずにオーガニックな栽培をしています。鶏や豚の糞を使った肥料を使っています。
一方で、化学肥料と比較して木・豆の成長が促進されにくいため、サワンさんの農園の木1本あたりの収穫量は、1～1.5kgだそうです。一方、ドイチャーン等のタイのコーヒー産地では、1本の木から4～5kgほど取れるようです。
生産量が少ない理由として、サワンさんの農園は日が当たりにくいというのも理由の1つです。基本的には日が当たれば当たるほど、コーヒー豆は実がつきやすくなります。
コーヒーの木は剪定が必要になります。3～4年経過すると、1つの木から取れる豆の量が減少します。そこで、木を剪定することによって、実がまたできるようになります。これはタイ語で「ทำสาว（タムサオ）」と呼ばれ、木を若返らせる技術です。
また、コーヒーの木は適切に世話をすると、人間の年齢と同じくらいの寿命があるそうです。
おもしろかったのは枝を横にすることによって、実をつきやすくするという方法があること。
枝を横にすることによって上に伸びようとする栄養が取られる必要がなくなり、よりコーヒーの実がつきやすくなるとのことです。サワンさんは誰かがやっているのを見て、自分でもやり始めたとのこと。
また、コーヒー豆を植える土地は斜面に平地を作って、階段状にしているとのこと。そうすると水が溜まりやすくなって、水分を安定的に保っています。
コーヒーの収穫は11月から2月にかけて行います。1本の木に4－5回くらい収穫のタイミングがあるとのこと。収穫は、サワンさん、サワンさんの兄弟、友だちの3人で行うとのこと。1日30kg収穫するとのこと。
サワンさんの農園には様々な品種のコーヒーが植えられています。しかし、様々な種類がバラバラに植えられているので、きちんと分けて収穫するのは難しいため、品種ごとに分けずにすべての豆を一気に収穫するとのこと。
サワンさんは、カフェ・コーヒー栽培をプロとしてはやっていなくて、遊びでやっていると話していました。だから、豆の種類の収穫も分けたりはしないとのことです。
色々試行錯誤していることが楽しそうでした。コーヒーの枝を横にしてみたり、新しい品種を植えてみたり。プロセスを楽しんでいることがとても印象的でした。
サワンさんとのコーヒーツアー実現に向けて、準備を進めていきたいと思います！
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