ワンパイ村の状況(2024/9/17)
こんにちは、坂田です。この度はワンパイ村をご支援いただきありがとうございます。昨日、ワンパイ村へ行って参りましたので状況を共有します。
状況のまとめ
川付近の家は冠水してしまった家が数軒あり、ジョームさんの家が一番被害を受けています。一方で、村の方は皆さん元気です。水やお米などの食料は十分届いており、生活はできています。
募金の使い道については、今後の状況を踏まえ検討します。現在の一番の問題は電気が通っていないことなので、発電機の提供なども検討しています。
被害の状況
村周辺
村の隣にあるコック川が氾濫し、川の近くにある家が8軒が浸水しました。
村の中央道路沿いのマンゴーの木も浸水してしまいました。
また、村を出て左にある橋(チェンマイ県とチェンライ県の県境)は洪水で一部が崩壊し、現在は通行止めとなっています。
洪水で電柱も倒れ、壊れてしまいました。
電気がまだ復旧していないことが、現在(9/16時点)の一番の問題であるとチャイさんが話をしていました。
ジョームさんの家
ジョームさんの家はかなり被害を受けてしまいました。屋根の高さ(2.5-3m)まで水が入り、家の中まで浸水しました。
家電や家具、衣服なども全て泥まみれになってしまいました。
ジョームさんの中庭も変わり果ててしまいました。
ジョームさんのお菓子屋台も壊れてしまっていて、寂しさを感じました。
まずは家の荷物を全部外に出して、床の掃除をしました。その後、出した荷物は使えるもの、使えないものに分別します。
泥まみれの衣服は近くの池で水洗いして、干します。
実際に作業を手伝って感じたのは、泥は本当に重いということです。
粘土質の土と混ざった水が流れ込んだので、とても重いです。ぬかるんでいる所に足を突っ込むと、脛まで沈み込み、中々抜けません。そんな土が衣服や食器に付いてしまっていて、落とすのも一苦労です。また、生臭さも少しありました。
村への支援
ワンパイ村への基礎物資の支援は充実していました(洪水発生から3日経ちインフラが安定したのも理由の1つ)
群や市からの寄付に加え、お寺や飲食店などからも水、お米、カップ麺、お菓子、果物、古着、洗濯用品などが届いています。
群や市などの公共組織だけでなく、様々な方から支援が届くのはタイらしいなと思いました。他人を助けることで“徳を積む”文化があるので、サポートが早い、多い気がしました。
一方で、「本当に必要なものは何なのか?」ということも考えさせられました。水や食事も一定の量が確保できたのであれば、冠水した家を綺麗に洗浄機で洗うなどのサポートの方がありがたいなと思ったり。ただ、それを自分ができるかと言ったら機械も必要でできないのですが…
村の方の状況
皆さん、元気でした。悲壮感が漂い途方に暮れていることはなく、現場復帰に向けて一歩ずつ動いています。冗談を言い合って、笑顔があるのがいいなと思います。
一方で、表に出ていない気疲れはあるのだろうなと思います。
1つ記憶に残っているエピソードを紹介します。被災後3日目ジョームさんと電話をした時、ジョームさんが「泥々でぐちゃぐちゃな状況、とても楽しいぞ。直人も遊びに来い」と言っていたことです。どんなに大変な時でもユーモアを忘れないジョームさん。自分だったらシリアスに考えてしまいます。大事なことを学びました。
村全体としては、家が浸水してしまった人は家の掃除をしています。一方、あまり影響を受けなかった人は各々の仕事をしたり、お寺にお参りをしたりと日常の生活に戻りつつあります。
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簡単にですが、村の状況を報告させてもらいました。1週間、1ヶ月ですぐに元通りというわけではありません。自分の力は微力ですが、できることを考えます。